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介護の実態

介護の実態

2008年の高齢社会白書によると65歳以上の高齢者人口は、過去最高の2,822万人(前年2,746万人)となり、総人口に占める割合(高齢化率)は22.1%となりました。 これに伴い深刻化しているのが、介護を必要としている高齢者の増加です。
介護認定者を年齢別にみると、40~64歳の人が約15万人、65~74歳の人が約64万人、75歳以上の人が約388万人となっており、75歳以上の人が約83%を占めています。
75歳以上の総人口1,270万人の約30%が要介護・要支援の認定を受けています。

介護認定者数の推移

介護認定者数の推移

<厚生労働省「介護保険事業状況報告」/平成20年度>

介護に必要な金額はいくらくらい?

もし自分や家族が要介護状態になったらどのくらいの資金を準備しておけば安心なのでしょうか。
生命保険文化センターが平成21年に実施した調査で「公的介護保険の範囲外の費用※」として「どのくらいの金額を準備すれば安心か」を聞いたところ、次のような結果となりました。
※公的介護保険の範囲外の費用とは、住宅改造や介護用品購入などの初期費用や、月々かかる費用などを指します。

308万円(平均)

自分や家族が要介護状態となった場合、必要と考える初期費用の平均は308万円となっています。必要資金の分布をみると、「100~200万円未満」が23.2%と最も多く、次いで「200~300万円未満」、「500~1,000万円未満」が12.1%となっています。

要介護状態となった場合の必要資金(初期費用)の分布
要介護状態となった場合の必要資金(初期費用)の分布
18万円(平均)

また、要介護状態となった場合、必要と考える月々の費用の平均は18.0万円となっています。必要資金の分布をみると、「10~15万円未満」が28.4%と最も多くなっています。

要介護状態となった場合の必要資金(月々の費用)の分布
要介護状態となった場合の必要資金(月々の費用)の分布
164.5ヵ月〈13年9ヵ月〉(平均)

介護費用はどのくらいの期間準備が必要でしょう。必要と考える期間の平均は164.5ヵ月(13年9ヵ月)で、必要期間の分布をみると、「10~15年未満」が35.4%と最も多くなっています。

要介護状態となった場合の必要期間の分布
要介護状態となった場合の必要期間の分布

実際にかかる介護費用はいくらくらい?

サービスを利用した場合の自己負担額の例

介護サービスの利用計画であるケアプランには、「在宅サービス」を主とするタイプや「施設サービス」を利用するタイプなど、利用者の希望や状況に応じてさまざまなタイプが考えられます。

例1 居宅サービス利用の計算例

Aさん(要介護3・月額利用限度額267,500円)のサービスの組み合わせの例と1か月の負担額

【Aさんの1週間のサービス利用】

【Aさんの1週間のサービス利用】

【Aさんの1ヶ月の負担額の計算(1ヵ月を4週とする。)】

サービスの種類 計算式 サービス費用額
通所介護(デイサービス)
通常規模型の施設を6時間以上
8時間未満で週1回利用した場合
単価[1回9,010円]+入浴介助加算[500円]×4回 38,040円
通所介護(デイサービス)
小規模型の施設を6時間以上8時間
未満で週2回利用した場合
単価[1回10,550円]+入浴介助加算[500円]×8回 88,400円
訪問介護(ヘルパー)
身体介護を30分以上1時間未満で週1回利用した場合
単価[1回4,020円]×4回 16,080円
訪問リハビリ
病・医院から理学療法士によるリハビリを月2回受けた場合
単価[1回3,050円]×2回 6,100円
福祉用具賃与 特殊寝台・マットレス 12,500円
車椅子 5,000円
短期入所
(併設型施設・多床室)
単価[1回8,440円]×4回+送迎加算[1,840円]×2回 37,440円
合計 サービス費用額 203,560
自己負担額(1割) 20,356

※このほかに、通所介護における「食費」と、短期入所における「滞在費」及び「食費」等が自己負担となります。
※訪問介護は時間帯により、早朝・夜間・深夜加算あり。施設利用は送迎代など自己負担となります。

例2 施設サービス利用の計算例

Bさん(要介護5・月額利用限度額358,300円)が介護老人福祉施設(多床室)に入所した場合
※BさんとBさんが属する世帯の状況によって、自己負担額は次のとおりとなります。(1か月を30日とする。)

【Bさんの世帯が住民税非課税世帯で、
Bさんの課税年金収入額と合計所得金額の合計が80万円を超える場合】

費用の種類 説明 計算式 自己負担額
介護老人福祉施設
介護サービス費
利用者負担分
※高額介護サービス費の適用あり(要申請)
高額介護サービス費上限額(24,600円)を超えた金額は払い戻しされますので、自己負担額は、高額上限額と同額となります。 単価〔1日9,330円〕×30日×1割+初期加算〔1日300円〕×30日×1割 28,890円

高額介護サービス費
適用後
24,600円
食費
※食費の減額の適用あり(要申請)
非課税者に対する食費負担限度額が自己負担額になります。 単価〔1日650円〕×30日 19,500円
居住費
※居住費の減額の適用あり(要申請)
非課税者に対する居住費負担限度額が自己負担額になります。 単価〔1日320円〕×30日 9,600円
合計(自己負担額)     53,700

※このほかに、日常生活用品費等の実費負担があります。

【Bさんの世帯が住民税課税世帯の場合】

費用の種類 説明 計算式 自己負担額
介護老人福祉施設
介護サービス費
利用者負担分
※高額介護サービス費の適用なし
支払金額が高額上限額(37,200円)を下回るので、支払金額が自己負担額となります。 単価〔1日9,330円〕×30日×1割
+初期加算〔1日300円〕×30日×1割
28,890円
食費
※食費の減額の適用なし
施設との契約によって決まる額が、自己負担額になります。 単価〔1日1,380円〕×30日 41,400円
居住費
※居住費の減額の適用なし
施設との契約によって決まる額が、自己負担額になります。 単価〔1日320円〕×30日 9,600円
合計(自己負担額)     79,890

※このほかに、日常生活用品費等の実費負担があります。
※上記費用は標準地域のものです。市町村ごとに特別区・特甲地・甲地・乙地・その他(標準地域)の地域区分が定められており、
地域区分単価が変わります。都市部では特甲地の適用が多く、サービスにより1.2~7.2%高くなります。

介護にはどれくらいの年数がかかるの?

介護経験がある人に、どのくらいの期間介護を行ったのかを聞いたところ、介護を行った期間(現在介護を行っている人は、 介護を始めてからの経過期間)は平均45.5カ月(3年10カ月)になりました。4年以上介護した割合も3割を超えています。
時系列でみると、介護期間の平均は延び続けており、長期化が進んでいます。

  • 45.5ヵ月(平均)
  • 42.3ヵ月(平均)
  • 38.1ヵ月(平均)

<生命保険文化センター「生活保障に関する調査」/平成19年度>

『公的介護保険制度』で介護の大部分がまかなえるわけではなく、『公的介護保険制度』で対応できるのは必要最低限の サービスとなります。そのために「より快適な老後を」「介護状態になっても子供たちには負担をかけたくない」などの理由で、『公的介護保険制度』の上乗せとして民間の保険会社が取り扱う介護保険の注目度が高まっています。