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家計のやりくりをFPに相談夫がリストラ(失職)。生活設計のめどが立たずに悩んでいます

夫47歳、妻46歳。中学生の男の子(中3)と女の子(中2)がいます。子どもが生まれてからも共働きを続けてきましたが、夫の会社が業績不振となり、一昨年リストラに遭いました。会社都合の退職なので、失業保険はすぐに受け取れましたが、すでに受給は終了しています。

退職金は300万円しか出なかったので、退職金で住宅ローンの繰り上げ返済もできませんでした。これからの教育費のことを考えると、繰り上げ返済をしたいところなのですが、貯蓄を減らす勇気が出ないままで、住宅ローンの残高は1500万円も残っています。

失業給付を受けながら、主人もがんばって再就職先を探しましたが、再就職先は見つからず、現在はアルバイトで12万円ほどの手取り収入を得ています。アルバイト収入も貴重なので、就職活動に時間が避けず、本末転倒のような状況になっています。せめて手取り23万円くらいは欲しいのですが、収入にこだわりすぎでしょうか。

上の子は来年から高校生になるので、教育費がますますかかると思います。どうしたらいいのか、悩むばかりなので、アドバイスをお願いします。

【家計収支】
収入
夫アルバイト収入 12万円
妻月収 24万円
支出計 36万円
ボーナス(1回18万円) 年間36万円
貯蓄額680万円(退職金の残りも含む)
支出
住宅ローン 8万2000円
管理費・修繕積立金 2万1000円
食費(外食費含む) 6万5000円
水道光熱費 2万7000円
通信費(プロバイダ料・子どもの携帯代含む) 3万5000円
日用雑貨費 9000円
教養娯楽費 5000円
教育費 7万円
保険料 3万円
医療費 4000円
夫こづかい 1万円
妻こづかい 1万円
長男こづかい 3000円
長女こづかい 2000円
貯蓄 1万円
国民年金保険料(夫) 1万5000円
その他 1万円
支出計 40万8000円
※健康保険は妻の被扶養者になっている。

FPからの回答

アルバイト時間を減らしても、就職活動に時間を割きたいところ

毎月の家計が赤字ですから、ご主人がアルバイトを優先せざるを得ない状況にあるのは十分に理解できます。とはいえ、これからますます教育費がかさむ現実や、ご主人の年齢を考えますと、アルバイト時間を減らし、貯蓄を切り崩してでも、正社員の職にこだわって就職活動されるのをおすすめしたいと思います。

40代後半の方の再就職が厳しい現実は理解しているつもりですが、50代に入られると、ますます間口が狭まります。今のまま国民年金だけの加入になると、老後の年金も減ってしまいます。悪循環が続くわけです。精神的にもよくないでしょう。収入の希望額を下げてでも、正社員になれる途を模索すべきではないでしょうか。

正社員になれば、厚生年金に入れて老後の年金が増えることや、ご主人自身が健康保険の被保険者になることで、病気やケガの休業補償が付くメリットもあります。長年社会保険に入られていたわけですから、今さら説明するまでもないかもしれませんが・・・。

手取り月収は15~20万円くらいでも「よし」とするのが、再就職をかなえるための現実的な道かもしれません。前職に比べて収入が少ないと感じられるはずですが、正社員になれれば生活設計の立て直しができます。1か月でも早く、生活設計を立て直して、これからの生活水準に合わせた暮らしにシフトされてはいかがでしょうか。

生活設計を立て直す場合、お子さんたちはできるだけ公立高校に進学してもらい、大学時代は奨学金を借りてもらうことも必要だと思われます。お子さんに奨学金を借りてもらうためには、お子さんが高2のときに日本学生支援機構のHPなどで返済シミュレーションをおこない、お子さん自身に返済するときのイメージを持ってもらう必要もあります。高校3年生の春には奨学金の予約採用に応募して、親子で一緒に、大学時代の教育費の準備プランを立てましょう。

とはいえ、入学時の費用に奨学金は充てられません。教育ローンの利用もNGです。入学費用は貯蓄からねん出するべきなので、お子さんひとりに付き150万円ずつ、合計300万円を現在の貯蓄から切り離して、手を付けずに取り置いてください。入学費用で教育ローンを使うと、住宅ローンの完済が遠のいてしまうと、肝に銘じましょう。

再就職が叶ったら、お子さんたちにも協力を求める

収入にこだわって、再就職できるまでの空白期間が長引いてしまいますと、生活設計を立て直す時期も先送りになってしまいます。収入が希望額に届かないとしても、正社員になれれば生活設計の見通しが立てられ、これから先の暮らしのイメージが具体化します。

再就職が叶ったら、お子さんたちにも新しい仕事の収入事情などを説明し、協力を求めるのもおすすめします。お子さんたちが高校時代にアルバイトをして、自分たちのおこづかいをまかなってくれるだけでも、家計は助かるはずです。

奥様が正社員として働かれていますので、家族全員で力を合わせれば、生活設計の立て直しも十分に可能だと思います。なんとか、がんばってください。

(2014年3月 畠中 雅子)

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