| 昨夏に金融庁が打ち出した、保険会社が他社と商品を比較して広告できるようにするための制度作りが迷走している。具体的な指針作りが業界で棚上げになっているため。 金融庁は昨年6月、複雑な商品を他社と比べられるようにし、利用者が自分に適した保険を選びやすくなるよう比較広告の制度について提言。保険金や保険料など比較対象を決める具体的な指針作りを進め、昨年末にも実施したい考えだった。しかし、生損保の協会は年明けまで指針作りにあたる検討会議の発足を先送りした。ようやく年明けに人選が始まったものの、一部の会社が業界に厳しい専門家を会議から外そうと画策。金融庁の担当者があわてて仲裁に入るという騒動に。 金融庁の担当幹部は「不払い問題への対応で忙しく検討会議まで面倒見れない」と話すが、もともと比較広告は、保険会社の説明責任を強化し、契約者に商品内容をきちんと把握してもらう不払い問題の解決策の一つと位置づけられていた。自らの都合を優先させたい業界と、目先の問題にとらわれがちの当局、という変わらない構図が浮かび上がる。 |