| 損害保険各社は今年7月に金融庁が出した実態報告の命令を受け、過去5年分の第三分野保険の支払いを調査していたが、その結果、医療保険などの第三分野商品について、保険金の不払いの件数が大手6社合計で4365件、約12億円にのぼることが明らかになった。三井住友海上火災保険の1,140件が最も多く、損害保険ジャパンの975件が続いた。日本興亜損害保険は833件で、最大手の東京海上日動火災保険は805件。 多数の不払いの背景にはずさんな査定体制があり、医療保険などの契約者が加入前に発病していたことを理由に、医師の診断書を取らないまま保険金の不払いを決めるなどのケースが目立った。支払いを判断する基準が社内で統一されておらず、査定担当者の約款の理解不足や、査定の知識や経験の不足もあった。金融庁は業務停止も含めた厳しい処分で臨む方針。損害保険業界では全体で約32万件にのぼった自動車保険などの不払い問題が起きたばかりで、業界に対する不信感が一段と強まりそうだ。 大手損保6社の第三分野の不払い状況
<不適切な不払いの具体例> ■食道がんによる入院歴の告知をしていなかった顧客に対し、それとは関係ない前立腺がんによる保険金請求があった際に「告知義務違反」と判断した。 ■所得補償保険で過去にかかったことのある特定の病気に対しては保険金を支払わない「不担保特約」を、保険会社のミスで付けていないにもかかわらず、不払いとした。 ■慢性中耳炎で入院して保険請求したところ、関係がない高血圧の治療歴を契約前に告知しなかったとして、不払いとした。 →参照記事: 060930 「損保支払い漏れ26万件」 へ |